逆指値注文とは?指値・成行との違いと損切りでの使い方を解説
「株価が下がったら自動で売りたいけど、常に画面を見ていられない」——そんなときに使われる注文方法が逆指値注文です。逆指値注文とは、「指定した価格に達したら売買を執行する」という、通常の指値注文とは逆の発想の注文方法で、損切りルールを機械的に実行する手段として使われます。
「逆指値注文ってどんな仕組み?」「指値注文・成行注文と何が違うの?」「損切りにどう使えばいいの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では逆指値注文の仕組みと指値・成行注文との違い、損切りでの使い方をわかりやすく解説します。
この記事でわかること:
- 逆指値注文の仕組み(具体的な株価例つき)
- 指値注文・成行注文との違い(比較表)
- 損切りでの代表的な使い方
- 買いの逆指値がブレイクアウトなどで利用される場合
- 注文時の注意点(指定価格どおりに約定するとは限らない等)
※本記事は注文方法の一般的な考え方を解説するものです。具体的な注文方法・名称・執行条件は証券会社によって異なる場合があるため、実際の注文にあたっては利用する証券会社の公式情報をご確認ください。
逆指値注文とは?
逆指値注文とは、株価があらかじめ指定した価格に達したときに、売買注文を自動的に執行する注文方法です。
「指定した価格以下になったら売る」「指定した価格以上になったら買う」というように、通常の指値注文とは逆方向の条件で注文を出すことから「逆指値」と呼ばれます。
例:1,000円で保有している株式に対して、「900円以下になったら売る」という逆指値注文を出した場合
株価が900円まで下落すると、注文が自動的に執行され、保有株式が売却されます。これにより、株価を常時監視していなくても、あらかじめ決めた条件で売買を実行できます。
指値注文・成行注文との違い
株式の注文方法には、主に指値・成行・逆指値の3種類があります。それぞれの違いを整理すると以下の通りです。
| 注文方法 | 内容 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 指値注文 | 「○円で買いたい/売りたい」と価格を指定する注文 | 希望する価格で売買したい場合 |
| 成行注文 | 価格を指定せず、そのときの市場価格で売買する注文 | すぐに売買を成立させたい場合 |
| 逆指値注文 | 「○円に達したら」売買を執行する条件付き注文 | 損切り・ブレイクアウト時の買いなど |
指値注文が「希望価格で売買したい」という意図であるのに対し、逆指値注文は「株価がある水準に達したら、そのときの状況に応じて売買を実行したい」という、条件をトリガーとした注文である点が異なります。
例:株価1,000円の銘柄に対する注文の違い
- 指値注文「950円で買いたい」:株価が950円まで下がったら買う(安く買いたい場合)
- 成行注文:今すぐ、そのときの市場価格で買う
- 逆指値注文「1,050円になったら買う」:株価が1,050円まで上昇したら買う(上昇の勢いを確認してから買いたい場合など)
損切りでの代表的な使い方
逆指値注文が最もよく使われる場面の一つが、損切り(含み損が拡大する前に売却して損失を確定させること)です。
例:1,000円で購入した株式について、「950円以下になったら売る」という逆指値の売り注文をあらかじめ出しておく場合
株価が下落して950円に達すると、注文が自動的に執行され、それ以上の損失拡大を防ぐことができます。逆指値注文をあらかじめ設定しておくことで、以下のようなメリットがあります。
- 株価を常時監視していなくても、決めたルール通りに損切りを実行できる
- 「もう少し待てば戻るかもしれない」といった感情的な判断で損切りを先延ばしにしてしまうリスクを減らせる
損切りの考え方やルールの決め方については、損切りとは?なぜ必要?ルールの決め方をわかりやすく解説で詳しく解説しています。
買いの逆指値がブレイクアウトなどで利用される場合
逆指値注文は、損切り(売り)だけでなく、買いの場面でも使われることがあります。
代表的な例が、ブレイクアウト(それまでの高値やレジスタンスラインを株価が上に突破する値動き)を狙った買いです。
例:現在の株価900円、直近の高値950円の銘柄に対して、「950円以上になったら買う」という逆指値の買い注文を出す場合
株価が950円を上抜けた場合にのみ買い注文が執行されるため、「高値を突破するだけの勢いが確認できたら買いたい」という戦略で使われることがあります。ブレイクアウトの考え方については、ブレイクアウトとは?高値・抵抗線を突破した株価の見方を解説もあわせてご覧ください。
注文時の注意点
逆指値注文を利用する際は、以下のような点に注意が必要です。
指定した価格どおりに約定するとは限らない
逆指値注文は、指定した価格に達すると「成行」または「指値」で注文が執行される仕組みが一般的ですが、急激な値動き(値がさ株の急落・ストップ安・寄り付きの大きな窓など)が起こると、指定した価格からかけ離れた価格で約定してしまうことがあります。特に成行タイプの逆指値注文の場合、想定より不利な価格で約定するリスクがある点に注意が必要です。
執行条件・注文の種類は証券会社によって異なる
逆指値注文には、執行時に成行で発注されるタイプ、指値で発注されるタイプなど、証券会社によって複数の選択肢が用意されている場合があります。また、注文の名称や設定できる条件の詳細も証券会社ごとに異なることがあります。利用する証券会社の注文方法の仕様を、事前に確認しておくことが重要です。
システム障害・取引停止時の対応
システム障害や、その銘柄自体の売買が停止された場合など、通常通りに注文が執行されない可能性もゼロではありません。
よくある質問(FAQ)
逆指値注文と指値注文を組み合わせることはできますか?
証券会社によっては、「○円になったら、指値△円で注文を出す」といった形で、逆指値と指値を組み合わせた注文が利用できる場合があります。詳細は利用する証券会社の注文方法をご確認ください。
逆指値注文は信用取引でも使えますか?
多くの証券会社で、現物取引・信用取引のいずれでも逆指値注文を利用できます。信用取引では、追証(追加保証金)のリスク管理の観点からも、逆指値注文が活用されることがあります。
逆指値の注文はいつまで有効ですか?
証券会社や注文方法によって、当日限り有効なもの、一定期間有効なものなど、有効期限の設定が異なります。発注時に確認することが重要です。
逆指値注文を出せば損失は必ず限定できますか?
必ずしもそうとは限りません。急激な値動きの際は、指定した価格から離れた価格で約定する可能性があるため、想定以上の損失が発生するリスクがゼロになるわけではありません。
まとめ
- 逆指値注文とは、指定した価格に達したときに売買を自動執行する注文方法
- 指値注文が「希望価格での売買」であるのに対し、逆指値注文は「条件に達したら執行する」という点が異なる
- 損切り(下落時の売り)に活用されることで、感情に左右されずルール通りの損切りを実行しやすくなる
- ブレイクアウトを狙った買いなど、上昇を確認してから買いたい場面でも使われる
- 急激な値動きでは指定価格どおりに約定するとは限らず、注文の仕様は証券会社によって異なる点に注意が必要
逆指値注文は、損切りルールを機械的に実行するための実用的な注文方法です。仕組みと注意点を理解したうえで、利用する証券会社の具体的な注文方法を確認して活用することをおすすめします。
関連記事:
– 損切りとは?なぜ必要?ルールの決め方をわかりやすく解説
– 信用取引とは?仕組み・現物取引との違い・リスクをわかりやすく解説
– ブレイクアウトとは?高値・抵抗線を突破した株価の見方を解説
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、投資助言を目的とするものではありません。
掲載している情報の正確性には万全を期しておりますが、内容を保証するものではありません。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。


コメント