営業利益率とは?計算方法・目安・企業分析での見方を解説
「営業利益率が高い会社は良い会社」——決算ニュースや企業分析でよく耳にする言葉ですが、具体的に何を表しているのか、正確に説明できる方は多くありません。営業利益率とは、売上高に対して営業利益がどのくらいの割合を占めるかを示す指標で、企業の「本業の稼ぐ力」を測る代表的な指標のひとつです。
「営業利益率ってどうやって計算するの?」「何%あれば良いと言えるの?」「営業利益率が高ければ良い企業と言えるの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では営業利益率の意味と計算方法、目安、企業分析での見方をわかりやすく解説します。
この記事でわかること:
- 営業利益率の意味と計算方法(具体例つき)
- 営業利益との違い
- 営業利益率が高い企業・低い企業の特徴
- 業種によって水準が大きく異なる理由
- 企業分析における営業利益率の正しい使い方
※本記事は営業利益率の一般的な見方を解説するものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。
営業利益率とは?
営業利益率とは、売上高に占める営業利益の割合を示す指標です。
計算式
営業利益率(%) = 営業利益 ÷ 売上高 × 100
たとえば、売上高100億円、営業利益10億円の企業であれば、営業利益率は10%です。「売上100円のうち、本業でいくら利益を残せたか」を表す指標だとイメージするとわかりやすいです。
営業利益は、売上高から売上原価(仕入・製造にかかった費用)と販売費及び一般管理費(人件費・広告費・家賃など)を差し引いて算出される利益で、企業の本業でどれだけ稼げているかを示す利益区分です。営業利益率は、この本業の稼ぐ力を「売上に対する割合」として表したものです。
営業利益との違い
営業利益率と営業利益は混同されやすいですが、意味が異なります。
| 営業利益 | 営業利益率 | |
|---|---|---|
| 表すもの | 本業で稼いだ利益の金額 | 売上高に対する営業利益の割合 |
| 単位 | 円 | % |
| 主な用途 | 企業の利益規模を把握する | 収益性(効率)を把握する |
営業利益の金額が大きくても、売上高がそれ以上に大きければ営業利益率は低くなります。逆に、売上規模が小さくても効率よく利益を出していれば営業利益率は高くなります。規模の異なる企業同士を比較する際は、金額(営業利益)よりも割合(営業利益率)の方が収益性の比較に適しています。
損益計算書(PL)における営業利益の位置づけについては、損益計算書(PL)とは?見方・読み方をわかりやすく解説で詳しく解説しています。
営業利益率が高い企業・低い企業の特徴
営業利益率が高い企業の特徴
- ブランド力や技術力があり、価格競争に巻き込まれにくい
- 固定費(人件費・設備費など)に対して売上効率が高い
- ソフトウェア・情報サービスなど、追加の販売コストが小さいビジネスモデル
営業利益率が低い企業の特徴
- 薄利多売型のビジネスモデル(小売・卸売業など)
- 価格競争が激しい業種
- 大規模な設備投資や仕入コストがかさむ業種
営業利益率が低いことが、必ずしも「悪い企業」を意味するわけではありません。薄利多売でも大きな売上高・営業利益の金額を確保できていれば、事業として成立している場合も多くあります。
業種によって水準が大きく異なる
営業利益率の「良い・悪い」を判断するうえで、最も注意すべき点は業種によって適正水準が大きく異なるということです。
| 業種の傾向 | 営業利益率の傾向 |
|---|---|
| ソフトウェア・情報サービス業など | 比較的高くなりやすい |
| 製造業 | 業種・企業により幅がある |
| 小売業・卸売業 | 比較的低くなりやすい |
たとえば、小売業で営業利益率5%は決して低い水準とは言えない一方、情報サービス業で営業利益率5%は業界内では見劣りする水準かもしれません。異業種間で営業利益率を単純比較することにはあまり意味がなく、同業他社との比較や、同じ企業の過去の推移との比較が重要です。
企業分析での営業利益率の使い方
同業他社と比較する
同じ業種内で営業利益率を比較することで、その企業が競合他社に対してどの程度効率よく稼げているかを把握できます。
過去の推移を確認する
1年分の数値だけでなく、過去数年分の営業利益率の推移を確認することで、収益性が改善傾向にあるのか、悪化傾向にあるのかを把握できます。売上高が伸びていても営業利益率が低下している場合は、コスト構造に変化が起きている可能性があります。
決算資料で確認する
営業利益率は、企業が発表する決算短信や決算説明資料に記載されている売上高・営業利益から計算できます。企業によっては決算説明資料の中で自ら営業利益率を開示しているケースもあります。
よくある質問(FAQ)
営業利益率は何%あれば良いですか?
業種によって適正水準が異なるため、一律の基準はありません。同業他社との比較や、その企業自身の過去の推移との比較で判断することが基本です。
営業利益率が高ければ株価も上がりますか?
営業利益率は収益性を示す指標の一つであり、株価に直結するとは限りません。成長性・財務状況・市場全体の動向など、他の要因も株価には影響します。
経常利益率とは違いますか?
異なります。経常利益率は営業利益に加えて、受取利息や支払利息など本業以外の損益(営業外損益)も含めた経常利益をもとに計算する指標です。営業利益率は、あくまで本業のみの収益性を示します。
赤字企業でも営業利益率は計算できますか?
計算式自体は成立しますが、営業利益がマイナスの場合、営業利益率もマイナスになります。この場合、本業で損失が出ている状態を示します。
まとめ
- 営業利益率とは、売上高に占める営業利益の割合を示す指標(営業利益 ÷ 売上高 × 100)
- 営業利益(金額)と営業利益率(割合)は異なる概念で、規模の異なる企業比較には割合の方が適している
- ブランド力・技術力がある企業や、追加コストの小さいビジネスモデルの企業は高くなりやすい
- 業種によって適正水準が大きく異なるため、異業種間の単純比較は避けるべき
- 同業他社との比較や、過去の推移との比較を通じて収益性の変化を把握することが重要
営業利益率は決算短信や決算説明資料から確認できる、企業分析の基本的な指標のひとつです。他の財務指標と組み合わせて、企業の収益性を多角的に確認することをおすすめします。
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免責事項
本記事は情報提供を目的としており、投資助言を目的とするものではありません。
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投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。


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